紀貫之(きのつらゆき)の世界

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紀貫之(きのつらゆき)の世界・・・あけび庵

【土佐日記】を追って まとめ
土佐日記は四国、土佐国に赴任した紀貫之(きのつらゆき)が任期
を終え、京都にもどってくるまで55日間の旅(主に船旅)を描いた
平安時代の日記文学です。
:大津~浦戸
鹿児の崎別れがたきと磯の下追ひ来て人のいはれほのめく
船頭の急きて潮満ち風も吹く行けば塵散り雲も漂ひ
船足に酒よき物を入れたればゆくゆく飲み食ふ京への戻り
:大湊
惜しむ風心もとなし波しばしやまねば船の大湊立たず
:奈半の港
漕ぎ離れこの人どもの見送らむ船にも思ふ岸にいふべし
宇多いくと幾千歳経たり松原の波