「悪意」 ホーカン・ネッセル著

タイトルの「Intorigo 悪意」は収録された5作の総称的な意味合いを有している。「訳者あとがき」によると、収録された4作はハリウッドで映画化されるとのこと。

短編と中編が5作収録されている。

「トム」は、
想像上の都市、マーダムに住む女性作家、ユーディット・ペントラーのところに、死亡した義理の息子、トムから「会えないか」と電話があった。それも夫が不在のとき、午前3時過すぎだ。

トムは死んだはずなのに。実は、ユーディット自身がトムの死に深く関与していた。彼女はトムの死の真相が暴かれ、今の幸せな暮らしをぶち壊されるのではないかと恐れが涌きあがってく