梶よう子 の 菊花の仇討ち

★3.4 シリーズ3作目。作者のデビュー作でもある朝顔同心シリーズである。2作目は1作目の5年前という変則設定だったが、今回は2作目の2年後という設定。

中根興三郎は北町奉行所の両御組姓名掛(りょうおくみせいめいがかり)という名簿作成役の閑職である。妹の千紗(ちさ)は与力の高木惣左衛門に嫁いでいる。頼まれて松本一悟の開く星陵塾で朝顔の講義もやる。

中根家に定廻り同心だった父の代から仕える50半ばの藤助と2人ぐらし。興三郎の朝顔づくりの師匠ともいえるのは下谷の植木職・留次郎で、朝顔の苗や種も買い取ってもらっている。娘のおみねは16歳。

興三郎の夢は朝