愁色の日

あの日と同じ季節が巡るたび
蘇っていた記憶も
いつしか色を無くし始め
思い出そうとしなければ
ここに君は現れてはくれない


もう二度と逢えない人
願っても
名前何度呼んでも

忘れないと
指切り交わした約束さえ
時間は奪っていく

拾い集める欠片は君への想いだけなのに
それさえも
いつかこの手から溢れる方が増えていくのか




例えば僕が一人、君が一人
いなくたって街は
何も変わらない、いつものように
夕焼けがいくらセンチメントでも
突然の夕立がいくら足を留めても


もう二度と逢えない人
声だけ
せめて夢の中だけで良いのに

二人でよく
待ち合わせ