連載:国立演芸場

令和2年 新春国立名人会 2日目

東京の寄席では、落語協会と落語芸術協会が、交替で独自に興行している。
国立演芸場だと、定席(上席・中席)こそ交替だが、国立名人会などは、話は別だ。
新春国立名人会では、両協会に加え、民間の寄席に出られない三遊亭円楽一門会などが、入り交じって同じ高座に上がる。
昨日の2日目は、三三(さんざ)、喬太郎、桃太郎、柳橋、鶴光、遊三の噺家6人と、色物芸人4組が顔を揃えた。

お目当ては、中入り前を務めた昔昔亭桃太郎で、落語芸術協会の噺家である。
桃太郎は新作落語の師匠なので、古典落語が好きな私は興味がなかった。
ところが、何度か見ているうちに、とぼけた語り口が面白