「流砂」ヘニング・マンケル著、作家の遺言!

著者が癌を告知されてから、亡くなるまでに書いた……世の中への警告、死への準備、闘病の記録、自伝、遺言とも言える内容が67編掲載されている。

生への欲求は控えめに書かれている。
圧倒されるのは、人類の将来に対する愛情、将来を破壊するかもしれない原子力に対する我々の無知、人が人を差別する誤りに対する憤りだ。

ヘニング・マンケル。
「刑事ヴァランダー・シリーズ」で世界的に著名な小説家だ。マンケルは2015年10月5日に亡くなっている。本書はその前年、2014年に癌が告知されてから亡くなるまでに書かれたもの。

マンケルは、首の後ろが痛み、病院に行く。当初は