あけび庵の日記 

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あけび庵の日記
「春嵐」
春先に砂塵荒れ野や畑を行く吹く風強し突き進むかな
わが里の砂塵飛ばして春嵐やまは超えねど息ずかいして
春嵐わが三里なる塚にあり畑もやがてや家々と成り
空色に砂塵飛ばして春嵐あし捉えてはざらつくろうか

晴れ空は春荒れまくる竹に風*
春嵐かふん浮かべて明けの池*
先の皆白く馬酔木の花の房*

「長閑」
長閑さや花あられある彩の夕の立ち木に鳥騒ぎたり
昼餉にも亀の歩みとのどけしや夜遊びの猫身じろぎもせず
ゆるゆると日はのどけしや出支度の風に迷いて陽には眩しと
何時までも手を振る稚児の電車にはうとうとと知る長閑さの席

長閑