浮穴みみ の 楡の墓(短)

★3.4  明治開拓期の北海道を舞台に描いた短編集。
「楡の墓」札幌(さとほろ)開墾を主導する兵部省の大友亀太郎と、その下で開墾に従事する青年・幸吉と7つ年上の寡婦・美禰。

「雪女郎」佐賀の乱に参加した島義勇の、新組織・開拓使の判官時代3ケ月での本府建設の焦り。

「貸し女房始末」薩摩士族から開拓使の下級官員となった岡部と越中から手代と駆落ちしてきた娘・ふきは薄野で女郎屋を持つまで。

「湯壺にて」開拓使支援での定山螢温泉の開発話と元庄内藩士の松本十郎の開拓大判官時代の活躍と黒田参議との衝突。

「七月のトリリウム」開拓長官・黒田清隆と札幌農学校初代教