ツバメが二羽、飛んでいる。羽をバタバタさせて空中に留まったり、円を描くように飛んだり。家が集まる狭い空間を飛び回る。
時々は電線に戻る。また直ぐに飛んで行く。まるで二羽で情報交換しているようだ。時には直ぐ近くにも来る。
「お~い~」
「お~い~」
孫は私の言葉を繰り返す。
「ここに巣を作って~」
「て~」
ツバメが巣を作ったら糞の始末が大変だが、巣から一列に並んだ雛が大きな口を開けて親鳥から餌をもらう姿を見てみたい。
暫く飛んで二羽はいなくなった。そのまま玄関先でダンゴムシや蟻を見つめた。
帰って来た娘にその話をした。
「ツバメが巣を作るのは