矢野隆 の 我が名は秀秋

★3.4 秀俊(後の秀秋)が秀吉の命で小早川家に入れられるところから始まる。まだ13歳のこと。だがその才のひらめきを認めたのは隆景。

誕生した秀頼を溺愛し、何ら落ち度のない関白秀次に謀反の罪を着せ、妻子30数名の命をも奪う秀吉。それを当然のように執行する三成以下の家臣団。

兄とも慕う秀次だったたけに、秀俊には秀吉が単なる獣のように見えた。幼い頃に実の両親から引き離され、唯一の肉親と感じていたのは叔母であり養母の高台院。その高台院に関ヶ原の前に囁かれた一言「秀頼は秀吉の子ではない」で秀秋の選ぶ道は決定的となる。

朝鮮の役での蔚山奪還で見せる将器や、関