盤珪禅師(1622-1693)のところへ悩める僧がやってきた。
どのような悩みかというと、生来怒りっぽく、
師匠にも耳タコができるほど意見をされる。
しかし、直らない。直そうとはするものの、
生まれつきのものなので直らない。
どうしたらいいでしょうか。
このときの盤珪禅師の言葉である。
おもしろいものをもって生まれたのですね。
いまも、その短気がありますか。
あるならここへ出してみなさい。直してあげよう。
いえ、今はないんです。
どうかした拍子にひょいと短気が出るのです。
禅師は、答える。
ならば短気は生まれつきではない。
なにかの拍子に、あなたが
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