「大和古寺風物詩」(亀井勝一郎)に思う私の歩み  2、「大和古寺風物詩」の根底に流れる思想

2、「大和古寺風物詩」の根底に流れる思想

〇「大和古寺風物詩」は大和を氏が旅したのは、昭和13年からであるが、昭和17年にそのほとんどが書かれている。
「斑鳩宮」「法隆寺」「中宮寺」「法輪寺」「薬師寺」「唐招提寺」「東大寺」「新薬師寺」の項目からなっている。

〇法隆寺の「初旅の思い出」に、最初に大和を巡った時の思いを書いてある。「仏像は人間を行為に誘うはつらつたる魅力に乏しい。半眼に見開いたこのものは、人を見ているのか、自分の背後の漠々たる空間を見ているのか不分明である。」と書かれている。
私も大学時代に京都・奈良を回った時は、日本の仏像はなんてつま