逝く道程の一コマ、残される俺 : 06 《 カミさん怒る : 1 》

僕は若い頃から 失言の多い男だった。
この為 喋る事が極度に少なくなり「寡黙の人」と、
言われた時期もあった。
カミさんも同居を始めた当初、「なんて人だ」と思った
事も多々あったと云う。

在宅医療を始めて 2週間程経った ある日の事。
その日はケアマネさんが訪問。
在宅状況について、当人や家族の不満点、希望等を把握する為、次々と質問を浴びせる。

そんな中、食べ物の話になった。
( この頃は宅配弁当の半分近くは食べれていたか )
そして、「○○さん(カミさん)の好きな物は?」に
「 アイスクリーム 」と、
この答えに口を挟んでしまった。
にわか仕込みの