壁の絵の家路は白く蛇行して



 あぢさしを見るため家路遠くして  安住敦

 バスガール家路も花の煙草畑(南九州国府)  飯田龍太

 午後五時に「家路」の曲が鳴り響く  アロマ

 じふぶきに足が覚えてゐる家路  後藤洋子

 初句会星美しき家路かな  内藤豊子

 草匂ふ夜の家路や青葉木菟  星野椿

 中学生二里の家路の山紅葉  相馬遷子

 家路来て秋の午後を振り返る アロマ

 麦嵐瞳をつむりてもひかる家路  藤本由美子(萬緑)

 夕月夜人は家路に吾は旅に  星野立子

 夕蝉や家路といふは幾曲り  鈴木鷹夫 風の祭

 夕風の白き茅花の家路あり  山田弘子 こぶし坂