連載:読書感想文

5、『雪』(中谷宇吉郎著)は日本で観測される雪の結晶は複雑である、と

『雪』 中谷宇吉郎著 岩波文庫
1994年10月17日発行
ーこの本は、記録的豪雪に見回れた北陸、東北などの雪国のことを思い、雪というものに興味を感じて読んだ。読了するのに手間取ったが、何とか全部に目を通した。参考になった。
ー鈴木牧之が天保年間に著した『北越雪譜』。
 冬期北半球では西北の風が吹く。特にこの傾向は上層では強いのであって、随って、シベリアからの冷たい風が日本へ向かって吹いて来るのである。シベリアと日本の間には、日本海があるので、この風はそこの水蒸気を運び、それが日本の中央を縦走する山脈にあたって、そのうちの水蒸気を雪にして落としてゆくので