連載:網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す その4 「胞衣の扱いが、東と西ではかなりちがうようなのです。」 ―なぜ胞(え)衣(な)の扱いが東と西でちがうのかー

網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す その4 「胞衣の扱いが、東と西ではかなりちがうようなのです。」 ―なぜ胞(え)衣(な)の扱いが東と西でちがうのかー

網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す
その4
「胞衣の扱いが、東と西ではかなりちがうようなのです。」
―なぜ胞(え)衣(な)の扱いが東と西でちがうのかー


胞衣のあつかいが東と西でちがう
 網野善彦は東日本に被差別部落が少ないことについて述べたあと、つづいてその理由として「動物に対する感覚、あるいは穢れに対する感覚のちがいと関連するのかも」しれないといいます。そして、胞(え)衣(な)のあつかい方がやはり東西でかなりちがうことを引き合いに出して、次のように述べます。胞衣とは胎盤などお産の後産のことです。

東日本は、胞衣をなるべく人が踏んでいける