連載:網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す その3 「神人は黄衣を着けていますし、」 ―なぜ黄色、柿色なのかー

網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す その3 「神人は黄衣を着けていますし、」 ―なぜ黄色、柿色なのかー

網野善彦『日本の歴史をよみなおす』を読み直す
その3
「神人は黄衣を着けていますし、」
―なぜ黄色、柿色なのかー

 『日本の歴史をよみなおす』は網野善彦が、研究者ではない一般の人向け、若い人向けに書いたおもに中世の社会史です。このなかで網野は多くの日本史上の謎、未解明の問題を提出しています。それらのなかには私の射日・招日神話、天岩屋戸神話を使ったケガレ論によって解釈できる、説明できる問題もいくつかあります。今回は黄衣(こうえ)、柿帷(かきかたびら)の色についてです。

黄色、柿色の衣
 まず『日本の歴史をよみなおす』からつぎの3ヶ所を紹介します。
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