佐和みずえ の 江戸の空見師 嵐太郎

★3.3 児童書のよう。
武家の生まれだと聞く花咲嵐太郎は12歳、姉、妹と長屋に住んでいる。姉のゆきは煮売屋で働き、妹のおふうは手習所に通いまだ幼い。

嵐太郎は玄米を白米にする米つきを生業とする。特技は天気を予想する空見の術。天気を気にする商売の客に教えてやると喜ばれる。

そんな嵐太郎に浦賀の与力・中島三郎助から特命が。ペリーの2度目の来航時期を天候から予測せよというもの。日本初の洋式軍艦「鳳凰丸」を製造し、長崎海軍伝習所の第一期生、最後は箱館へ向かったあの中島三郎助である。

中島の甥で天文方の大塚平馬に伴われ浦賀へ向かった嵐太郎は、そこでいろんな