連載:歴史ミステリー

幻のオホーツク文化・アイヌ以前の北海道

1万数千年続いた縄文時代の日本列島は温暖で食料も豊富だったので、北海道と東北では大きな集落が沢山発見されています。弥生時代になると水稲が発展し日本の文化は一変したのですが、このころから寒冷化が進み北海道は稲作に不向きであったため、縄文時代の文化を続縄文文化として継承しました。

図1を見ると、古墳~平安時代に相当する6~11世紀のおよそ五百年間、北海道では続縄文から擦文時代に並行してオホーツク文化の時代があります。大正2年網走川河口左岸の「モヨロ貝塚」発見により、縄文文化ともアイヌ文化とも違う“オホーツク文化”の存在が明らかになりました。貝殻が露出したま