妄想爺やの喜怒哀楽96
街なかを歩くと、あちこちに野原がある
昨今、核家族の高齢化による終局の空き家が増えている
そして、取り壊され、ゆくゆくは更地になってゆく
新たな家主が現れないままの更地があちこちに佇んだままだ
春夏秋冬が巡るうちに、更地には草が生え、野原になる
三寒四温が繰り返されなか、野原にたんぽぽの花が見え始めた
蕾ばかりのたんぽぽの野原も、葉しかないたんぽぽの野原もある
たんぽぽを見るだけでも、春が近づいているのがわかるのだ
ファーストペンギンなる言葉がある
ペンギンの群れから、海に最初に飛び込むペンギンのことを云う
連載:妄想爺やの喜怒哀楽2