「砂の器」を鑑賞

1974年製作の「砂の器」のデジタルリマスター版をテレビで見た。当時の風物、特に夏の緑の景色が素晴らしい。見ながら次第になんとなく悲しくなってきたのは、俳優たちのほとんどが故人となってしまったことだ。撮影した時から50年近く経っていれば当然の事なのだが、そんなことをしみじみと感じてしまった不思議な映画であった。演技としては、丹波哲郎、緒形拳、加藤嘉が印象的であった。芥川也寸志の音楽も、映画の内容にふさわしい物悲しいものであった。松本清張作品の映画化では、これと「張込み」が最高傑作である。

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