菜の花や子牛人恋ふ夕まぐれ 川合八重子
闌けたるを菜の花和えに老の昼 岩木眞澄
菜の花のお浸し美味し夕餉かな アロマ
菜の花やいつかは点となる記憶 瀬尾千鶴枝
菜の花やソネツトなんぞ諳じて 瀬川公馨
籠に摘む菜の花生けて応接間 アロマ
菜の花や話上手のバスガイド 菊地崇之
菜の花の香りに咽せる浜離宮 斉藤裕子
菜の花の潮満ちて来る干拓地 工藤ミネ子
菜の花や天井川に水流る 福島せいぎ
春ゆくやおん耳おほき磨崖仏 高瀬史
春ゆくや川湯の石をくれし人 竹貰示虹