連載:わが道

『わが道』(92)帝京大学退職後の生活を、ざっと振り返ってみると(1556)

 wakohのそれまでの生涯は、ほぼ大学生活と共にあった。研究と教育にそれなりに邁進してきた。それ以外の世界を殆ど知ることもなく。だから、随分偏りのある生活であったろう。だが、wakoh自身は、それをすっかり受け容れていた。自分にとっては、それがごく当たり前の生活だった。別に堅苦しいとも、窮屈だとも、思わなかった。それに、幸いに健康には恵まれていた。というよりも健康であるつもりで過ごしてきた。
 何しろほとんど休講などしたことがなく、殊に帝京大学では、学生から、次の時間に遅れるから、もう少し早くに止めてくれないかと言ったクレームがつくほど、時間一杯にやっ