連載:こころの風景画 Ⅰ

この水を飲むものは又渇く Ⅰ

私が糖尿病に関心を持つきっかけがあった。
病院の看護部の教育方針としては誰もが何かの研究テーマを持ち看護に活かすような指導があったことに始まる。

院内で毎年行われる院内学会(通称ミニ学会)は全職員の研究発表参加の機会になっていて、その研究発表会は年に一度の全国的な学会に発表する先駆けになってもいた。

病棟勤務時代のこと、その病棟の上司から幾つかの研究テーマを与えられていたが、どれかにみんな属さないといけなくなっており、どれももみんな難しそうなテーマばかりで悩んでいると、空きがあったのが、糖尿病研究班だけだった。そこにもう名前が書かれていた。

それは