即興都都逸・追われる夏

そっと振り向きゃ暑さの鬼も
         優し目線で袖を振る



首に絡まる夕べの闇に
       涼し風吹け胸の声



残り半分夜明けのグラス
        あせた色さえ懐かしい



沈み浮かばぬ心の花に
      いつかきっとの水を足し



月が重いと片袖ちぎり
       闇夜独りの舞の時

カテゴリ:アート・文化