「即興都都逸」の日記一覧

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即興都都逸 ~さくらひとすじ~

涙雨降る桜の土手に       遠い願いの唄流れ きっとあの日も想いの桜       散らし乱れてひとり舞い 薄い紅差し素足の鼻緒       同じ色した桜呼ぶ 闇に夜桜女の匂い      絡め絡まれ酔いを待つ 濡れた小袖に桜がひとつ        永遠と記して色を変え 花って、いいなあ・・・

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即興都都逸 ~ひとり花~

いつか咲くんだ心のままに         春の曇りに誓う声 あせた夢などどこかに捨てて        花の咲く道迷わずに 後ろ振り向きゃ昔の空が       想い桜を連れてくる さらりさらさら川面に遊び        花の言葉は夢紡ぐ ひとり舞いでも咲いたらほらね         心唄呼ぶ裏酒場 もうすぐ、花咲きますね・・・

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即興都都逸 ~春雨色~

そっと開けたら迷いの小窓         濡れた傘から涙つぶ 閉じた雨傘肩まで濡らし        背中哀しい街の坂 滲む明かりの心も知らず        語る言の葉雨を呼ぶ ひとりふたりと想いの春は         熱い春雨恋の色 今宵追いかけ濡らした道に        消えぬ足音雨ゆえか ちょっとだけ寒い雨ですね…

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冬の即興都都逸

寒い風さえ覗いた窓に       夢の白花そそ揺れる うなじ吹き込む冬色風に        語る夜話星流れ いつもそんなでどうする女        背中男の声がする 酔いのグラスに半分月を        残し宵街ほらふらり 冬を追いかけ宵道駆けて        たどり着く瀬に舟明かり いつまで、寒いんだろうか・・・

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年忘れ都都逸

今日も明日もおんなじことを          唱え続けて年の暮れ えいと捨てれば気持ちも晴れる         そんな夢見て風を切る バカはおまえと心に刻み        いつも通りの顔をする 酔って星空想いを投げて        揺れる人生ふらり旅 きっと待ってるお前も俺も        歩みたくなる明日風 夢持っ…

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即興都都逸 ~月待ち~

グレー曇りの九月の夕に        きらり月待ちおんな影 流し舟から見上げた空に        朧月さえない夕べ 川を渡って上った坂に       月待ち人のふたり連れ 今宵名月揺らぎの先に       明かり薄くも花の恋 夢の渡り火今夜もひとつ        待って焦がれて月となる 秋は、やはり、月ですね・・・ …

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即興都都逸 ~月と女~

流れススキの荒野の宵に        落とし月ならどこへ行く 指に絡まる黒髪さえも       愛し想いと文に書き 眺め名月川面にひとつ       落とす心の闇の石 寝酒朝酒今宵も酒と       注いで注がれて沈む月 からりころんの女の鼻緒        濡れた夜露に月笑い 秋の月を待ってます・・・

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即興都都逸 ~花の夏~

恋のひまわり振り向く浴衣        にじむ汗さえ乙女色 名前知らない心の花も       そっと咲く朝夢ひとみ 揺れて白百合うつむく夜明け        想いひとすじ朝を待つ いつか逢えると言の葉綴り        空に映した百日紅 燃えて揺らめき緑の中で       流れ黒髪花の夏 夏は、やはり、何かありそうな季節ですね・・・

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即興都都逸 ~風のように~

薄いグレーの割れ雲見つめ         空に飛ばしたあの日風 胸に吹く風緑とともに        いつかどこまで夢を見る 今は忘れて流れて消えて         風という名の歌語り 闇に迷いて渡れぬ橋も       ぬるい夜風はお見通し さらりふわふ女の風も       うなじひと筋夜の中 窓の外も、もうすぐ夜風で…

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即興都都逸 ~さくら風~

揺れて吹かれる心のなさを         わかる想いの昔人 帯は紅色うなじにひとつ         恋に破れた夢のあと 素足絡んだあの日の嘘を       いつかほどいて渡る橋 枯れた涙も風止む宵に        空に流れて揺れて舟 弥生終わりの花咲く時に         恋と言う名の歌もあり

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即興都都逸 ~心の桜~

春の曇りの惑いの空は        薄い紅色求めつつ 咲いて乱れる春色花は        心桜と名をつけて 後ろ姿にひらひら舞えば         花の声さえ夢心地 グラスこぼれる想い出花を         胸に飾るは酔い女 宵の月道ふらりと抜けて         さくらさくらのふたり唄 もうすぐ桜ですね・・・

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即興都都逸 ~春の雨か~

ひとり破いた別れの文に        苦い紅茶の影滲み 忘れ春傘濡れてはみても         心曇りは晴れ待たず いつかどこかの幻追って        今宵迷いの闇の春 後ろ姿の冬衣さえ      妙に笑って見える月 明日雨なら待たずに行くと         汽笛遠鳴り花も散り 肌寒さも残る雨かもしれない・・・

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即興都都逸 ~~秋を深追い~

分かりあえたらそれだけ深く          すべて夜空の夢とする 知らぬ恋文すすけた文箱        永遠にしまって裏の秋 色に染まりて行方も知れぬ         そんな女の風を追う あえて言うまい終わりの秋と         きっと花咲くそんな気が 見上げひとすじ流れの花に         遠い願いを祈る秋 …

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即興都都逸 ~旅の女~

心ひとつの旅寝の空も         夕の雨明け星も見え ふらり港のさまよい人に        なれる女に星明かり 酔わぬつもりの裏町酒場         闇にひとつの星が共 夜明け待たない裏切り星に          ほうり投げよか嘘の石 名前知らない駅ならなぜか         昔すたれた唄も合う 心で旅をしています・・・

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即興都都逸・ひとり夏話

むっとするよな梅雨明け空に           昔語りの夏を見る あせた日傘のひまわり模様          裏の坂道独り行く 緑映した瞳に涙     遠い昔の乙女なら 祭り夜囃子静かに流れ       からりころんの鼻緒泣く 夏はこれから裏道夜道       迷いながらの共の月 暑いけど、何か夏には夢がある・・・          

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即興都都逸 ~今日は冬色~

鉛空から青色求め      伸ばす両の手風と揺れ 冷めた湯飲みの模様に桜         冬の窓辺に偽の春 落ち葉ささやき夕べの道で         ひとり迷いの時の唄 冬の嵐もひとりの宵も        すべて飲み込む深い酒 グラス冷たく夜空に浮かび          流れ銀河のカウンター 冬はかなり苦手です・・・       

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飲んで即興都都逸

夜風冷たいひとりの港        裏の酒場の灯り待ち 飲んで吹かれる闇夜の花に         深く沈んだ歌こぼれ 夜毎日毎のグラスは語る        恨み心のささり酒 そうは言わないきっとも無しと          むすぶ唇酒濡らし 宵に乾杯星空見つめ       ふらり女の明日の夢 夜の散歩に行ってきます・・・

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即興都都逸 ~秋風の庭~

影を持たない真白き心        そんな日もあり秋の風 荒れた庭草日盛り揺れて         後ろ姿の夏と秋 月を呼ぼうかいつもの庭で         酔えぬ酒注ぐ窓明かり 夜風半月星道ひとり       下駄の音さえ胸深く 語る秋風今宵の夢は       青いグラスのその向こう 今夜も秋風を見つめます・・・

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即興都都逸 ~花火の夢~

川の向こうの涼みの浴衣         花火散り散り夏想い 上がれ乱菊川面に映り       どこへ流れて夏思う 闇を照らすか大輪ひとつ        からと鳴る下駄後ろ影 橋のたもとで待ち人あれば         花火夕空今宵また 開け想いの胸元花火       流れ散るのも夏の粋        

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即興都都逸・追われる夏

そっと振り向きゃ暑さの鬼も          優し目線で袖を振る 首に絡まる夕べの闇に        涼し風吹け胸の声 残り半分夜明けのグラス         あせた色さえ懐かしい 沈み浮かばぬ心の花に       いつかきっとの水を足し 月が重いと片袖ちぎり        闇夜独りの舞の時