新生姜みじんに刻んで鶏団子



 弓なりの躰の形よバナナ剥く  各務耐子

 兜太に倣う朝のバナナとコーヒーと  東英幸

 スーパーで皮の色良きバナナ買う アロマ

 一人旅バナナ一本買ふことも  安原葉

 留守番の昼餉とバナナの房出さる  中島秀夫

 下町の祭バナナに色塗つて  小林愛子

 門司港のバナナ倉庫の秋彼岸  深澤鱶

 接待にいただく島の青蜜柑  中野たけみ

 お接待の甘き梅干いただきぬ  岡本秀子

 接待の精進料理に棕櫚の花  松崎鉄之介 濱

 接待の餅のぬくさよ  吉岡久江

 風に消ゆ遠ひぐらしの声かそか  熊岡俊子

 樹海