富樫倫太郎 の 堂島物語(2) 青雲篇

★3.5 吉左は元親分の辰三郎が胴元をやる日仕舞取引で1貫匁を稼ぎ幹助の穴埋めをすることができた。だが、百助が〈つめかへし〉で3貫の借金を拵えお新と駆落ちしてしまった。山代屋ではお家さんのお滝は息子の仙吉の商才を見限り、お美津の婿に吉左をと画策する。藤助とお美津との縁を思いこれを断る。だが、山代屋に居づらくなった。両替屋・和泉屋の娘・加保の縁談が決まったという。吉左は加保と示し合わせ駆落ちを決めた。頼る先は近江の藤助の実家・川越屋。だが駆落ちの朝、それは発覚し加保は連れ戻され吉左は番屋送りに。だが、加保が己の喉を懐剣で突き死のうとしたことで、和泉屋の主・