連載:薩摩よみうり俳句

2月8日(火)薩摩よみうり俳句

2月8日(火)薩摩よみうり俳句
 俳句 渕脇 護 選

梅日和石橋わたる城下町       鹿児島 上坪 満代
(評)投句は上五が「梅早し」だったが、「梅日和」の方が
当日の晴天も見え、情景が広がるので添削した。「石橋」
「城下町」などの歴史素材を駆使し、風土諷詠の極致に至っている。俳句の勘所を会得し、言葉も洗礼され、日ごろの精進のほどが窺われる。

正面に海ある暮らし寒椿       霧島 池田 章
訛言にて囃す馬方一の午       霧島 内村としお
(かげん)(はやす)
父祖の地に光あふれて鶴引けり    霧島 尾上 春風
冬耕や二畝ごとに腰伸ばす