伊東 潤 の 威風堂々(上)-幕末佐賀風雲録

★3.5 山崎光夫の『風雲の人 小説・大隈重信青春譜』から15年、大河「青天を衝け」で印象的だっただけにこの本を読んでみることにした(上巻のみ)。上巻は重信の幼少期から新政府の中枢に席を置き鉄道建設を決めた明治2年12月まで。

〔どういう型の秀才であったのか〕
長崎警備の佐賀藩には次々と先進の西洋学問が入ってくる。そのすべてに自分で取り組もうとしないのが面白い。その道に詳しい者に会い、その真髄を聞き取ることを繰り返している。いわば耳学問ではあるが、その記憶力がすごかったことが想像できる。

〔どういう身分で長崎に出たのか〕
佐賀藩の風土として、藩士の子