連載:映画日記

ならシネマテーク 5月例会 ニューヨーク親切なロシア料理店

デンマークの女性監督(今は、女性監督なんて言ってはいけないらしい)ロネ・シェルフィグの作家性の高い映画だった。楽しめる映画ではないが、新しい視点に気づかされる映画といえるかもしれない。

デンマーク、カナダ、スエーデン、ドイツ、フランスの合作でロシアもアメリカも関係が無い。題名からして原題はKaindnes Of Strangers (見知らぬ人の親切)というのだが、ロシア料理店が舞台になってはいるがロシアとは何のかかわりもない物語だ。劇中でスメタナのモルダブが流れるが…。

物語は、警察官の夫のDVから逃げてきた主人公クララと二人の子どもたちが、ニュー