「オデッサ・ファイル」フレデリック・フォーサイス著

題名の「オデッサ・ファイル」の「オデッサ」とは、ウクライナの都市ではない。著者のフォーサイスがこの小説の中で、「オデッサ」について、次のように説明している。

「ドイツ語の元SS隊員の組織の初めの言葉をつなぎ合わせたものだ。SSとはヒトラーのもと、ヒムラーをトップにしてつくられた組織。この目的はヒトラーが生存に値しないと判断したすべての要素を除去することにあった。

この目的を達するためにSSは1400万人の人間を虐殺している。ユダヤ人が600万人。ロシア人が500万人。ポーランド人が200万人。ジプシーが50万人……。

元SS隊員の秘密組織「オデッサ