夏ばなし ~もしかして~

こんなに暑いと、ひやっとしてみたいなんて、思うこともあるような。 でも、やはり、それは、ちょっと怖いかもと、あらためて、思ったりしている、ある昼下がりである。

あの子は、確か、今日子ちゃんていっていた。私の家の近くの神社で、いつも、ひとりで、遊んでいた。涼しい目をした、とても素敵な女の子だった。学校では、まったく見かけたことがないのに、学校から帰って、神社の前を通ると、そこに、いつも今日子ちゃんは、いた。
『純子ちゃんでしょ、いっしょに遊ばない? あたし、今日子』
『塾あるから、さよなら』
私は、振り向くことなく、走って家に帰った。なぜか、心臓が、ドキ