夏ばなし ~やっぱり~

夕方の青空に、雲がない。暑いけど、なんか、いい感じではある。でも、待ってるのは、ギラギラの熱帯夜であるのは、間違いない。

ふと思い出したのは、中三の夏の放課後のある出来事。多分、もうすぐ夏休みだった。高校入試あるから、勉強の夏になるのは、わかっていたけど、夏は、何か、特別な感じがしていた。
『おかしいと思ってたんだよ』
『やっぱり、そういうことか』
『何が、やっぱりなんだよ』
『やっぱりは、やっぱりさ』
クラスメイト達は、くすくす笑いをしながら、校門から出て行った。
そのやっぱりの訳が分かったのは、去年届いた、中三の時、同じクラスだった瑤子からの結婚し