外国で暮らすということ(161)

前回の最終章
イミグレーションを抜け、荷物を待っている時に
聞いてみた。
「飛行機から出た時、三人とも変な顔を
していたけど、どうしたの?」

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「だって、ここ変だよ、臭いし暑いし、景色が
ウチの方と全然違うし、すっごく怖かったよ、
ほんとうにこんなところに引っ越すの?」とR

「腐ったような空気を嗅いだ途端、帰ろうかと
思ったわ、一体何なのこの匂いは?」とふぅ子

東京の渋谷で生まれ育った彼女らが知っている景色と、
未開発の南洋の国の景色は間違いなく異様に
見えたに違いない。
彼女らを宥めなが