「バアバ、3まで数えてからボクが走るよ」
「えっ?」
「バアバが先に走って、ボクが3まで数えてからスタートする」
私にハンディをつけてくれるというのか。それまで数回競走したが、私は勝つどころか走るだけで精一杯だった。
「わかった」
「レディゴー!」
私は真剣に走り出した。後ろで「1、2、3」と聞こえたかと思うと、直ぐに私を追い越して行った。
「○○クン、凄いね」
「バアバ、今度は4まで数える」
またバアバは勝てなかった。そうやって「6」まで行き、漸く二人で同時にゴールした。
「ボクの勝ち!」
「凄いね○○