連載:宗教2

科学の発展と神の引っ越し

天動説が信じられていたころ、すべての宇宙の中心に地球が位置していると考えられていた。とうぜんキリスト教の神は、地球にお住まいでなければならない。宇宙の中心たる地球を離れて、遠くかなたの地に神がいるというのはどうも具合が悪い。

しかし天動説が揺らいできた15、16世紀になって、地球は宇宙の中心ではなくて太陽の周りを回っているとみなされるようになった。惑星の運動を理解するのに合理的だということになって、科学の発展とともに地動説が言われるようになった。

困ったのは神のお住まいの問題。
地球は宇宙の中心ではなくなったために、宇宙の創造を成し遂げた神