連載:シニア

「娘は逞しくなった」

背中には一歳未満の乳飲み子、前には2歳くらいの幼児を抱き、周りには歩き回る男の子。一人で3人の子供を抱えて来たのか。

隣にはやはり背中に一人を背負い、何度言ってもうろちょろ動いている男の子に「いい加減にして。ママそろそろ本気で怒るよ」と叱る口調が娘そっくりのママ。腕の細さが目に焼き付く。

自動ドアが開いた。まただ、幼児を連れた若いママ。平日の水曜日、今日はママばかりだ。パパが多かったのは土曜日だ。

みんな自分の時間なんて一秒もなく、子供の世話に明け暮れているのだろう。

それまではやりたい事をやり、好きな化粧をし、着たい服を着て、全