「祖母」の日記一覧

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絹の夜具地に寝そべり、ばあちゃんを想う

歳と共に、昨今季節の変わり目に、諸々整理することがあり。 押入れもその一つ、下積みされた分厚い布団があり、それを処分することにした。 これは、今から50年前ごろ、母が客様にと母方の祖母(明治生まれ)が秩父出身で、その方からの秩父銘仙の布団地で、仕立ててくれたもの。 これを今、綿は剥がして処分、布は、もったいないので私のベットカバーとして、日常使うことにした。 敷いてみて、そのうえで寝そべると絹…

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「粋」

最近、ずっと着物屋さんの体調が悪い もともと心房細動の持病をもっているので、いつ何があるかわからない・・・! と聞いて三年になるが、実際、少しづつ体力も弱ってきている気がする。 先日は、体調が過ごし良いと聞いたので ちょうど日曜日だったこともあり、訪ねて着物の整理を手伝った。 その着物屋さんはいま61歳になるが、そのさらに祖母という方からのもらいものの縮緬を譲ってくれた。 いまま…

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「娘は逞しくなった」

背中には一歳未満の乳飲み子、前には2歳くらいの幼児を抱き、周りには歩き回る男の子。一人で3人の子供を抱えて来たのか。 隣にはやはり背中に一人を背負い、何度言ってもうろちょろ動いている男の子に「いい加減にして。ママそろそろ本気で怒るよ」と叱る口調が娘そっくりのママ。腕の細さが目に焼き付く。 自動ドアが開いた。まただ、幼児を連れた若いママ。平日の水曜日、今日はママばかりだ。パパが多かった…

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「隅田の花火」

「隅田の花火」は大きな花びら(正式にはガク)が小さな粒々の花を取り囲み、夜空に咲いた花火のような紫陽花だ。 紫陽花は「隅田の花火」に限らず、挿し木で簡単に増える。この品種が横浜の民家で見つかり、その一本の木から増やしていったというのも頷ける。 しかも、花も直ぐに咲く。去年挿し木したら今年咲いた。だが、買った時のように綺麗な円形の花火にはならなかった。 この花はガクアジサイの…

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祖母の思い出

今日は中秋の名月で「お月見様」です。 綺麗なお月様が見られたら嬉しいと思います。 子供の頃はお月見様にお供えする団子や秋の果物にお芋やクリが楽しみででした。 私が小学校の高学年になっていた1969年7月にアポロ11号の月面着陸船「イーグル号」から月面に降り立った、ニール・A・アームストロング船長の姿をTVで一緒に見ていた祖母が小さな声で「お月様に兎はいなかたね・・・」と。 あの年…

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宮島の鹿の角

8/4の土用の丑の日。近くに住む母も呼んで、皆で買ってきた鰻のかば焼きを使った鰻丼を食べた。 母は「鰻を蒸らすために10数えてから丼の蓋を取るのがコツよ。」と余り聞いたことの無いウンチクを披露してから、「宮島の鹿の角」と唱えた。 息子が「何それ?」と不思議がった。 「広島や山口では、10数える時に「だるまさんが転んだ」じゃなくて「みやじまのしかのつの」と言うんだ。」と私が解説する。…

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お婆ちゃんの故郷が

山形県、新潟県 、石川県などで豪雨災害が出たと報じ、テレビで増水した川の様子が映った。 山形県は辿れば父方の故郷。そして新潟県は母方の祖父・祖母の出身地で、知らない親戚が沢山暮らしているであろう土地。 亡くなる前、祖母がイチゴと呼んで懐かしんでいた故郷がエチゴであると知ったのは後のことだ。 車中泊の旅で、戸籍謄本で知った父方の住所をたどり、幼いころに祖母が暮らしたであろう実家の場所を探した…

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祖母の101歳の誕生日

先日、5月4日は母方の祖母の101歳の誕生日でした。 ささやかながら、デイケア施設へ入居中の祖母に会いに行ってきました。 みんなそれぞれに花束やお菓子やケーキやメッセージカード、従姉妹は『祖母推し』の可愛い団扇も作って持って来てくれていました。 今迄はガラス越しの面会でしたが、今回は特別?に玄関先、気持ち良い日差しの屋外で会うことができました。 ※ただし、体調不良者がいないこと、マスク着用と距…

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「尾瀬の思い出から:尾瀬④」

「足、マッサージしてみる?」 娘が言う。娘は新しく買った機械を棚から下ろした。 娘は「最初は『弱』でやってみたら」とボタンを押した。力強かった。二度目は強くした。まだ尾瀬の疲れが残っていたのだ。 尾瀬は今回も含めて4~5回行ったが、最初の思い出が楽しかった。家族だけでなく親戚まで含めて大型のマイクロバスを借りて行った。私は大学生で東京で一人暮らしをしていたから、家族みんなで行くのは格別だっ…

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「母と娘」

こんな時間に目覚めてしまった。台所でお湯を沸かし、昨日駅ナカで買った生姜紅茶を入れ、階段を忍び足で登って来た。 おや、孫が咳をしている。娘は目覚めるだろう。あっ、起きた、階段を降りていく。急ぎ足だ。水でも取りに行ったのだろうか。 我慢出来ず引き戸を開けた。娘は上の孫を抱きかかえ水を飲ませている。熱が出ていると言う。孫が安心する事を言い、今度は下の孫の面倒をみる。動きが機敏だ。 娘が親の私…

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明治15年生まれだった祖母の想い出

100歳まであと8529日  今日は明治15年生まれの祖母が74歳で他界した命日だったので、妻と出荷して帰宅後に9時ころ菩提寺に墓参りした。  私が中学生になる前日で、4月1日の入学式は自宅に祭壇を飾り出棺する葬式の日だった、その頃は遺体を焼かずに土葬だった。  1882年生まれで、1900年に18歳の時に農家の長男で畳屋の修行を終えて独立した17歳の祖父と結婚した。まもなく生まれた長男を失う…

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祖母を偲んで

お彼岸も終わりなので、お寺へ供物を片づけに行った。 そのついでに、近くにある弁天ケ浜へ寄ってみた。 ここはバス路線の終点でもあるので、行き止まり感がある。 啄木の歌碑横にある踏切は、今月で廃止が決まっている石炭列車の専用線路を渡るためのものだ。 海岸まで出てみると昔は無かったテトラポットが吹き出物のように散らばり、「浜」と云うイメージでは無くなっていた。 海岸線のカーブに沿って石炭列車の線…

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山羊のお乳

子供の頃母は、虚弱体質の私のために近所の神社で飼っている山羊のお乳を飲ませてくれました。 その山羊は、毎日近所のお堀端に散歩に行くのですが、私もよく一緒に行きました。 幼稚園のころのことですが、よく覚えています。 この間母のお見舞いに行ったとき、外国で住宅に突然100頭ほどの山羊が進入してきて大騒ぎになったという話をしたところ、山羊のお乳の話になったのでした。 違っていたのは、その時期。…

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ばあちゃんロード

昨夜、草笛光子さん主演の掲題映画を見てきた。 ストーリーは、題名が示唆する通り、父親に代わって、一番面倒見てくれたばあちゃんが、孫娘とバージンロードを歩くまでの話。 ばあちゃんは家庭内骨折で、家族に面倒をかけるよりはと施設にいたのだが、幼馴染と婚約した孫娘はその興奮から施設の祖母にバージンロードを歩いてと、種を植え付ける。 新たなモーティベーションを得た祖母は俄然リハビリに励み多少の紆余曲折…