連載:シニア

「何かを手放した方がいい」

体が重い、起きたくないと思った。

孫と一緒の娘宅での暮らしは楽しいとばかり思っていたが、自分で気付かない疲れが溜まっているのだろう。

頑張るな。自分の健康が一番だ。120%は止め、100%でいい、いや80%。今まで120%出せと自分に言って来た事自体、大袈裟過ぎる。

夜勤明けの20代の娘は相変わらず不機嫌だが、こうしてこの仕事を続けて行くのだろう。私は私の仕事を淡々とするだけだ。

午前中は入浴担当。後期高齢者の同僚はもうこの仕事は出来ないと外れたが、確かに体力的にキツい。

今まで遊びも仕事も娘宅の支えも、どれも楽しんでやって