柳美里 『JR上野駅公園口』韓国の友人へ

柳美里 『JR上野駅公園口』
僕にはこの暗いイメージがとても受け入れなかった。東北から出てきた一人の男の人生、何度読んでも理解できない点が多かった。作家自身の個性の強さ、それは民族や人種の違いからくるのであろうと思った。僕が出会った韓国の人たちのことに思い馳せれば、感情豊かでヒステリックに自己主張をする人たちが多かった。この作家の個性なのだろうけど、高度成長社会の下で暗く見えない命の絆を感じました。生まれながらにして金持ちとそうでない人、天皇と暗示で密かに読者に考えさせている。主人公にとって天皇は一筋の光なのかもしれない。僕はこの作家の意図するところは