村山昇『キャリア・ウェルネス 「成功者を目指す」から「健やかに働き続ける」への転換』

 人生100年時代となり、できるだけ長く働くことが求められるようになってきた。60歳、あるいは65歳で定年になった後を余生とするにはあまりにも長い時間が残されるからである。従来の滅私奉公的に会社の命じるままのキャリアから、昨今はキャリア自律が求められるようになった。180°の転換である。キャリア自律に向けてはキャリア・デザインの枠組みを利用するよう促される。仕事を知り、自分の志向性を知り、キャリア計画を作るという枠組みである。しかし、キャリア・デザインは若者向けのプログラムであり、すでに一定のキャリアのある中堅以上には足りていないものがある。「觀・マイン