ムラヴィンスキーの指揮で聴くチャイコフスキーの交響曲第4番

今年3月以来の鑑賞。
先日聴いたLPがムラヴィンスキーのものであった。それをきっかけに、ムラヴィンスキーを聴きなおしてみようと思い立った。
60年以上も前の録音とは到底思えない録音の鮮明さと迫力は言うに及ばず、オーケストラのアンサンブルの完璧さは瞠目に値する。そして、力強さと表情の豊かさを備えた響きは見事だ。
第2楽章の冒頭のオーボエは悲哀がこもる。転調により、かすかな希望を見出そうとするが、これは儚い過去の思い出だろうか。
第3楽章のピチカートの寸分たがわぬ統一感において、このオーケストラの代名詞ともいえるアンサンブルの完璧さを聴くことができる