モーツァルトの 歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」をアーノンクール指揮で視聴する

アーノンクールの演奏の大半がそうであるように、このDVDでの演奏も、ヴァイオリンの響きに、古楽器風のものを感じるし、チェンバロの音色がさらにそうした雰囲気を盛り立ている。全体としては非常に引き締まった、しかし力みのない、すっきりとしたものになっている。無駄の一かけらもない。リズムには生命力がある。歌手たちも素晴らしい。
バルトリは、「セビリャの理髪師」「チェネレントラ」他で素晴らしい演唱を聞かせている。つい最近では「アルジェのイタリア女」のDVDを視聴して、素晴らしさを再認識したばかりだ。この歌劇でも、フィオルディリージ役の、姉としての立場や、慎ましさ