ベートーヴェンの 交響曲第3番「英雄」と マーラー 交響曲第10番~アダージョをテンシュテットの指揮で聴く

2019年3月以来の鑑賞。
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」。
だぶついたところのない演奏だ。また、主旋律ではない声部もよく聴こえる。テンシュテットの意図したものであることは明らかだ。そして、ウィーン・フィルの弦楽器の滑らかで潤いのある響きは健在だ。楽章の終わり近くのホルンの響きも忘れ難い。切れ味と重厚さを備えた第1楽章だ。
第2楽章は荘重であっても、徒に重々しさを強調してはいない。余分な味付けなどしていないようだ。しかし、時折見せるテンシュテットの荒々しさはこの楽章でも顔をのぞかせるが音楽の進展は誠実そのものだ。そして、各楽器の響きのバランス