マッカサ-草案の舞台裏 その1  !

1946(昭和21)年2月13日、午前10時、麻布市兵衛町(現在の六本木付近)の外相官邸に、連合国総司令部(GHQ)民政局長のコ-ト二-・ホイット二-陸軍准将を先頭にして、ケ-ディス陸軍大佐、ラウエル陸軍中佐、ハッシ-海軍中佐の4人が白洲次郎の案内で訪れ、松本烝治国務相と吉田茂首相を前にホイット二-は決然と語り始めた。

「先日、あなた方が総司令部に提出された憲法改正案は、自由と民主主義の文章としては、連合国総司令官が全く受け入れることが出来ないものです。最高司令官は、日本の情勢が必要としている諸原理を実現すべきものとして、この草案をあなた方に示すよう、