ベートーヴェン のピアノ協奏曲第1番・2番をカラヤン指揮によるワイセンベルクのピアノで聴く

2014年12月以来の鑑賞。
第1番。冒頭のテーマを耳にした瞬間に、カラヤンらしいゴージャスで磨きのかかったオーケストラの響きが印象に残る。そのためか、続くワイセンベルクのピアノは影が薄いとすら感じる。しかし、終盤のカデンツアでは存在感を見せる。
第2楽章のラルゴはどことなく作為が感じられる。持って回ったような演奏に聴こえてしまう。カラヤンは自己陶酔しているかのようだ。音楽の深みがないし、聴いている者へ響いてこない。
ピアノは第3楽章で活き活きとした演奏を展開し、オーケストラも厚みのある響きで応えるものの清新さに欠ける。全体を通して、表層的な演奏に聴こえ