ベートーヴェンの ピアノ協奏曲第3番・4番をワイセンベルクのピアノで聴く

ピアノ協奏曲第3番。
ブックレットには第1主題と第2主題の譜例が掲載されていて、それらを横目に演奏を聴くと、実によく造られた音楽たとの印象を持つ。独奏ピアノも特に第1主題をベースにした音楽を奏でつつ自由に発展、変化していく。カラヤンの指揮はワイセンベルクの引き立て役に徹しているかのようだ。ハ短調という調性にもよるだろうが、力強さと前進性を感じる第1楽章だ。
第2楽章はラルゴ。この楽章の主題も記されている。深い情緒を感じる音楽だ。オーケストラもそうした気分を損なわないように、弱音器を用いているとブックレットにある。独奏ピアノも繊細にしてロマン的だが、第1楽