クレンペラーの指揮で聴くベルリオーズの 幻想交響曲

2021年11月以来の鑑賞。
この演奏に接するまでは、マルティノン、アバドが愛聴盤だった。その後、古楽器によるロトの演奏も気に入っている。
クレンペラーの演奏はまずテンポが遅い。しかし、不思議なことに聴いているときにはそう感じない。むしろ、オーケストラの各楽器の響きや呼応がよくわかり、じっくりと聴き入ることができる。特に何かをしているわけではないのだろうが、腰の据わったスケールの大きな演奏だ。
第2楽章の「舞踏会」はマルティノンも用いていたコルネットが使われていて、明るく伸びやかな音色を味わうことができる。美しい演奏だが、表層的なものではない。クレンペラ