ポリーニのピアノによるブラームスのピアノ協奏曲第2番をアバド指揮の演奏で聴く

昨年11月以来の鑑賞。
このLPは少し変わっていて、ジャケットの裏面はすべて外国語表記(英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語と思われる)だが、中に日本語表記の解説が一枚同梱されている。
演奏は、重厚でありつつ、ロマンの香りも立ち昇る。全体が4楽章であることも含め、協奏曲という範疇から少し踏み出し、ピアノを含む交響曲といった趣すらある。
第1楽章からすでにピアノとオーケストラの対話と呼応が鮮烈だ。高度なピアノの技巧が要求されているのだろうが、技巧をひけらかすための曲ではなさそうだ。
第2楽章の冒頭のポリーニのピアノの響きはとりわけ印象的だ。透明感あふれる